2022-01-01から1年間の記事一覧

2匹目のドジョウを狙えるpart2(耐性株に効かす)

2匹目のドジョウを狙えるpart2(耐性株に効かす) #souyakuAC2022 Discovery of CH7057288 as an Orally Bioavailable, Selective, and Potent pan-TRK Inhibitorhttps://doi.org/10.1021/acs.jmedchem.2c01099 ハイライト1)創薬コンセプト:中外製薬のキ…

ペプチド医薬の低分子化

#souyakuAC2022 ペプチド医薬の低分子化 Peptide-to-Small Molecule: A Pharmacophore-Guided Small Molecule Lead Generation Strategy from High-Affinity Macrocyclic Peptideshttps://doi.org/10.1021/acs.jmedchem.2c00919 ハイライト1)創薬コンセプ…

2匹目のドジョウを狙える

#souyakuAC2022 2匹目のドジョウを狙える Discovery of Small-Molecule CD33 Pre-mRNA Splicing Modulatorshttps://doi.org/10.1021/acsmedchemlett.1c00396 Pfizer社によるRNA創薬(多分)の報告を紹介する。 ハイライト1)創薬コンセプト:低分子によっ…

ちょうどいい反応性の共有結合反応剤

#souyakuAC2022 ちょうどいい反応性の共有結合反応剤 九州大学の王子田彰夫先生からクロロフルオロアセトアミド(CFA)をWarheadとした共有結合性の3CLpro阻害剤の創製研究が報告された。 Discovery of Chlorofluoroacetamide-Based Covalent Inhibitors for…

超スピードで臨床候補化合物を取得するには

#souyakuAC2022 超スピードで臨床候補化合物を取得するには Discovery of S-217622, a Noncovalent Oral SARS-CoV-2 3CL Protease Inhibitor Clinical Candidate for Treating COVID-19https://doi.org/10.1021/acs.jmedchem.2c00117 先日、塩野義製薬のS-21…

ヘテロ原子が増えて脳内移行性がむしろ改善

#souyakuAC2022 ヘテロ原子が増えて脳内移行性がむしろ改善 中枢神経系(CNS:Central Nervous System)の疾患を指向したメドケムにおいて、化合物の脳内移行性は非常に悩ましい種の一つである。どのような化合物が脳内移行性を示すのであろうか? Eli Lily…

RNA分解誘導から化学構造を思う

RNA分解誘導から化学構造を思う #souyakuAC2021 近年、低分子でRNAを標的とした創薬に注目が集まっており、例えば、成熟mRNAを標的としたタンパク質翻訳阻害やpre-mRNAを標的としたスプライシング修飾、pre-miRNAを標的としたmiRNA成熟化阻害またはRNA分解誘…

ヒドロキシ基の向きを間違えると・・・

#souyakuAC2021 メドケムにおいて、酵素誘導(例えば代謝酵素CYPの発現誘導)は薬物間相互作用(DDI)リスクを高めるだけでなく、自身の代謝を促進して次第に薬効が小さくなってしまうリスクもあります。 酵素誘導の原因として、化合物が核内受容体CAR、VDR…

塩基性を立体的に調節したい

#souyakuAC2021 アミノ基のような塩基性基は、標的タンパク中の負電荷と相互作用したり、化合物の溶解度を上げたり、Vdを上げて半減期を延ばしたり、多くの利点がある一方、塩基性が強すぎると、細胞毒性が強くなったり、hERG阻害やホスホリピドーシス、低膜…